おはようございます。
今日は「ギリシャ神話にまつわるお花達 アザミ編」です。
アザミは漢字で「薊」と書きます。
キク科アザミ属 (Cirsium)の総称で「アザミ」という名の植物はありません。
スコットランドの国花なので、国花の話はまたの機会に。
それでは、ギリシャ神話に出てくる「アザミ」の勉強をしていきましょう!
シチリア島に、ダプニス(Daphnis)という羊飼いが住んでいました。
ロバート・グレーヴスの『ギリシア神話』によれば、ダプニスは神々の伝令を務めるヘルメースと、妖精のあいだに生まれた美少年です。
母親である妖精が、彼が生まれたときに月桂樹の林に捨てたため、この木に変身した乙女ダプネー(Daphne)から名を取って、ダプニスと名づけられました。

ダプニスは牧場の神パーンから音楽を学んで、最初の牧歌を作った人物でもあります。神々や妖精たちを始め、自然からも愛されていました。
しかし傲慢な性格で、彼自身は誰も愛することがありませんでした。
愛と美の女神アプロディーテーは、ダプニスに愛を教えようと、彼のもとに妖精の娘エケナイスを遣わします。
エケナイスは美しい娘でしたから、ダプニスも一時は彼女を愛したのですが、その気持ちは長続きしません。
やがて飽きて、彼女を捨ててしまいます。
仲を取り持ったアプロディーテーは、このダプニスの仕打ちに腹を立て、彼を盲目にしたのです。

目が見えなくなって絶望したダプニスは、河に身を投げて命を絶ちました。
みなは彼の死を嘆きます。特に大地は、牧歌を捧げてくれた彼を愛していたので、ダプニスが飛びこんだところに、追悼の意味をこめてアザミの花を咲かせました。
秦寛博『花の神話 Truth In Fantasy』 株式会社新紀元社(2012/12/26)
悲しい話でした…😞
愛されることを知らずに育ったダプニスは、誰かを愛することができませんでした。
でも音楽と自然を愛するダプニス…
盲目とは厳しいお仕置きですよね。アプロディーテーはそこまでする!?という気持ちになってしまいました。
アザミの花は葉や総苞(※)にトゲが多いため触るととても痛いです。
※総苞(そうほう)…花序(かじょ=花の集まり)全体を基部で包む小さいうろこ状の包の集まり
このトゲは、ギリシャ神話によると「悲しみのしるし」なんだそうです。
葉は深い切れ込みがあるものが多いです。春菊のような形をしていますよね。
そして丸く膨らんだ葯(やく)の上に、まるい毛玉のような花をつけます。
これ自体が花に見えますが、実は小さな花が半球状に集まったもの(花序)です。
花の色は赤紫や紫が一番多く、その他、白やピンク、赤などもあります。
アザミ属の植物は世界に250種以上あり、北半球に広く分布しています。
その土地土地によって形質が変異していることが多いため、日本では100種以上生息しているとされていりるため、今でも新種が見つかることがあります。
アザミは食べることもできます。
新芽や若芽はお味噌汁やてんぷらに、若い茎はアク抜きして油で炒めると美味しいそうです。
そして根も。
山間部の観光地・温泉地などでよく〝山ごぼうの漬物〟として売られているのは、実はアザミの根の漬物なのです。
本物のヤマゴボウは有毒なため、食用には適していません。
ビックリです。
我が家もお土産の「山ごぼう」をいただいたばかりです。
実はアザミだったのですね!!
ということで成分表示を確認してみたところ、山ごぼう(モリアザミ)となっていました!!
知りませんでしたー!
ギリシャ神話からはちょっと離れてしまいましたが、意外に身近なところにあるアザミのお話でした。
ライフデコのフラワーギフトでは
ドライフラワーのリース「露草」にルリタマアザミというアザミの一種が入ることが多いです。
(仕入れ状況によっては別のお花になることがあります。)
その他にも残暑お見舞いで贈りたいフラワーギフトをご紹介します。
残暑お見舞いとして、涼を届けるフラワーギフト。
ふと感じる秋の気配。トンボを見かけました。

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