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今回はイスラエルの国花をご紹介したいと思います。
イスラエルの国花は、シクラメン ( Cyclamen persicum ) です。
日本では、「篝火草 ( カガリビソウ )」や、「豚の饅頭」などと呼ばれることもあります。
「篝火草」については、その花の形が篝火に似ていることに由来します。
日本のある貴婦人が、「これは篝火のような花ですね」とコメントしたのを聞いた、
牧野富太郎という博士が名付けました。
「豚の饅頭」については、
イスラエルをはじめとした中東やトルコで、
豚たちが シクラメンの球根を好んで食べたことから
" sow bread "(雌豚のパン)
という英名がつき、これを 明治中頃に 日本に上陸した際、
ある植物学者の方が日本語に翻訳して付けられました。
パンから饅頭になったのは、当時の日本人にとって、
パンは現在のように馴染みがなかったことによるようです。
2つの和名が実際に使われる機会はあまりありませんが、
「豚の饅頭」の由来から、イスラエルとシクラメンとの関係性が少し、感じられたのではないでしょうか・・・?
他にも、歴史のうえで重要な関係性があるので、これから紹介させて頂きます♫
イスラエルには昔、ソロモンという王様がいました。
彼は、自分好みの冠を探し求めて、国中の冠職人に冠をつくらせました。
ところが彼の気に入るような冠が現れることはなく、
しばらくすると、大地の花たちから、花冠にしてはどうかという提案がありました。
王様はさまざまな花のアピールを快く受け取りましたが、
自らの冠にふさわしいと感じられる花には出会えず・・・
そんなとき、岩陰で桃色のシクラメンがお辞儀をしていることに気づき、
その健気さに胸を打たれた王様。
シクラメンを冠に選び、そしてシクラメンのように、横暴さや高慢さのない謙虚な姿勢で、
正しい裁きを下しながら政治を行っていきました。
結果ソロモンという王様は、最期の瞬間も、イスラエル中の愛に包まれながら迎えました。
国花というものは、単純にその国原産で、
数多く栽培されている為に指定されるケースも多いのですが、
このように歴史と深い関係があると、つい興味深さを感じてしまいますね。
最後に(遅ればせながら)、シクラメンの基本情報を御届けします♫
誕生花は、1月14日、12月10日 ( 白 )、
花言葉は、「内気」「遠慮」「気後れ」「はにかみ」です。
赤のシクラメンに「嫉妬」、白のシクラメンに「清純」のほか、
西洋では もう少し詳しく、
"timid hope" (遠慮がちな期待)、"resignation and goodbye" (退職と別れの言葉)
といった花言葉もあります。
花言葉だけみるとあまり明るい印象はもてないかもしれませんね。
しかし、ソロモンとシクラメンのお話でも触れたように、
シクラメンの健気に咲く姿には、胸を打つものがあります。
ちょうど11月から4,5月頃が開花時期になっていますので、
ご自宅で 栽培にチャレンジしてみてはいかがでしょうか・・・?
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